悠冴紀2019年8月10日詩『それでも我等は・・・・・・』我等は多くの主張を生み出し 多くの主張の亡骸を見る それでも我等は生きている それでも我等は生きていく 我等は何かを求めて闘って 求めた何かに裏切られる それでも我等は生きている それでも我等は生きていく 怒りと嘆き 絶望と虚脱 ...
悠冴紀2019年7月15日事実と真実~Fact&Truth一つの事実 人の数だけ存在する真実 事実がはじめに滑り出し その後を 生まれたての真実たちが駆けていく 色違いの真実 形違いの真実 認識次第で異なる事実の化身 優も劣も無いけれど 不当な天秤にかけられる 白も黒も無いけれど 『倫理』に『道徳』に裁かれる やがて一つが多数決
悠冴紀2019年5月3日遥かカナダに想いを馳せて帰りたい あの場所へ すべてを置き捨てて 帰りたい エメラルドグリーンの湖と 歴史を物語る鮮やかな地層 透明な風と 深緑の針葉樹 生まれて初めて 憎しみを忘れた 生まれて初めて 疑いを忘れた 帰りたい カナダへ ...
悠冴紀2019年3月14日プラチナの陽だまりシーザー 象牙色の尾で光を集め 野を吹き巡る風となり 君はどこへ向かうのか 空に近い あの山の頂へ 町を見渡す あの丘の上へ 二人で通った あの秘密の場所へ どこへ行こうと 私には分かる 君の行く先々に プラチナの陽だまり シーザー ...
悠冴紀2019年2月2日風の泉ライン川のほとりで 人知れず傷付いた足を癒すライオンを見た ナイル川のほとりで 人知れず涙を拭う隼を見た ボルガ川のほとりで 人知れず疲れた翼を休める鷲を見た 望んだ勝利を得た果てに 「独り」という代償の重みを知り 目指した理想の向こう側に ...