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悠冴紀のコトバの欠片
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詩『吐息に咲く白い花』
大気をいたわりながらゆっくりと
誰かと歩んだ幼い日のように息をしてみて
見えるかい?
そこに広がりゆく花の 眩い白さ
雪よりも白い 柔らかな花びらを
バラのごとくにしっとりと広げ
光散りばめながら 冬の静けさに霧散していく
永遠に似た一瞬の開花……
悠冴紀
2023年2月18日
閲覧数:16回


詩『傍観者』
作:悠冴紀 木々がざわめき 雲が不安定に闇夜を漂う 試されているのは 君か? 私か? この闘いに 敵はいない 明確な目標になるような 人間の敵は 実体のない幽霊を相手にしているかのよう ある日突然襲い掛かり 姿も見せずに蝕んでいく 数えて何度目の試練だろう...
悠冴紀
2020年4月18日
閲覧数:51回


詩 『鬼~母なる地球の連環計』
人類の繁栄と 夢の果て 止め処ない人口爆発とグローバル化 広がるところまで広がれば いずれ自壊して収縮の時を迎える 目に見えていたはずのこと これはいわゆる揺り戻しだ よもやこんな形でとは知り得なかったが 予感と覚悟は常にあった これ以上はないところまで伸びきった末...
悠冴紀
2020年3月29日
閲覧数:37回


詩『鮫々のように』
暗く 冷たい 水の中で 独り静かに佇んでいたい 冷ややかな眼差しを持つ あの鮫々のように 笑うことなく 馴れ合うことなく 誰も寄り付かないほどの深みに溺れて…… 差し伸べる手など 必要ない 人々が救いと信じるものが 私には死だ 現に私は 日に日に崩れ 朽ち果てて...
悠冴紀
2019年6月8日
閲覧数:325回

詩『PHOENIX』
君は不死鳥になった
私の中で 永遠に消えない
君がお別れを言いに来たとき
あの場に私がいなかったのは
このためかもしれないと 今は思う
君の命に翼が生えて
空高く飛び立つのを見た気がする
君を愛した者たちの涙をあわせ
空が水の翼を編み上げた
君は不死鳥
濁りを知らない柔ら
悠冴紀
2018年10月5日
閲覧数:74回
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