悠冴紀2022年11月22日🎊小説家 悠冴紀の詩集『この歪な世界の最果てに』刊行!!🎉セキュリティーソフトの関係か何かわかりませんが、エラー多発により更新を停止していたWIXブログですが、一つだけお知らせしておきたいことがあり、久々に記事を投稿しています。 タイトルでおわかりの通り、ついに、ようやく! 2022年11月付けで、私こと悠冴紀の詩集が書籍として出...
悠冴紀2019年6月8日詩『鮫々のように』暗く 冷たい 水の中で 独り静かに佇んでいたい 冷ややかな眼差しを持つ あの鮫々のように 笑うことなく 馴れ合うことなく 誰も寄り付かないほどの深みに溺れて…… 差し伸べる手など 必要ない 人々が救いと信じるものが 私には死だ 現に私は 日に日に崩れ 朽ち果てて...
悠冴紀2018年9月14日詩『黒い雨』空が泣いている 深く深く 傷を負った空が 黒い涙を頭上から散らし 夜の大地に染みていく 雨が降る 見える者にのみ見える泥づいた黒さで 鋭い雨が降りしきる 警告のように 罰のように 汚れた大地を打ち付けて 何が空を切り裂いたのか 昨日の不実か 明日の残酷さか……
悠冴紀2018年5月4日詩『No Home』家族はいない 二度といらない 母とは大地 父とは大気 私にはそれで充分だ 帰るべき生家はない なくていい すべてを宿しながら 何者をも囲わない 無限の宇宙 里と呼ぶに相応しい 唯一の場 皆はじめから そこにいたのだ 影は智 光は力……
悠冴紀2016年9月23日詩『曼珠沙華』作:悠冴紀 赤い大地 血のような 炎のような 曼珠沙華が咲き誇る 鮮やかな赤 毒々しくも繊細で 雨ざらしの野に 凛と伸びる 曼珠沙華が萌える 混沌の記憶の中に 血のような 炎のような 一面の赤 ―― 無彩色の季節を越え 今 再び 懐かしいような 初対面のような...