悠冴紀2019年1月7日詩『LYCORIS』私はずっと見つめていた 土の下に眠る様 僅かに芽を出し 地上の光に触れる様 私はいつでも見つめている 繊細な花びらが放射状に広がる様 その一枚一枚が萎れていく様 記憶に焼きつけ フィルムに焼きつけ 枯れ姿までも眺めている その根に命の宿る限り あらゆる瞬間に美を覚えて ...
悠冴紀2015年11月26日詩『モノ~無機質のユートピア』人は何にでも慣れるという 苦痛にも 恐怖にも 悲しみにも 少しでも楽になろうと望むあまり 己の感情を麻痺させる 確かに人は慣れていく 富にも 貧困にも 死臭にさえも 馴染んではならぬものもあるとは考えもせず 強さと信じて 慣れていく 人は自分で思うほど器用ではない これほど