悠冴紀2023年2月18日詩『吐息に咲く白い花』大気をいたわりながらゆっくりと 誰かと歩んだ幼い日のように息をしてみて 見えるかい? そこに広がりゆく花の 眩い白さ 雪よりも白い 柔らかな花びらを バラのごとくにしっとりと広げ 光散りばめながら 冬の静けさに霧散していく 永遠に似た一瞬の開花……
悠冴紀2023年2月18日【詩 集】無料公開の詩作品 『PHASEシリーズ』の著者、小説家の悠冴紀が、子供の頃から書き溜めてきた山ほどの詩作品を、ここで無料公開していきます。 私にとって詩作品は、日付のない日記のようなもの。 一枚の写真のように日常の一場面を切り取って、素直に自然美を謳っただけの作品もあれば、...
悠冴紀2022年11月22日🎊小説家 悠冴紀の詩集『この歪な世界の最果てに』刊行!!🎉セキュリティーソフトの関係か何かわかりませんが、エラー多発により更新を停止していたWIXブログですが、一つだけお知らせしておきたいことがあり、久々に記事を投稿しています。 タイトルでおわかりの通り、ついに、ようやく! 2022年11月付けで、私こと悠冴紀の詩集が書籍として出...
悠冴紀2017年12月15日詩『氷の道標』蒼白い雪を被った鋭い針葉樹林を 私は手探りで駆けていく どこから来たのか どこに向かっていたのか 時折わからなくなる自分がいる 今はそれでも 走るほかない 凍てついた樹海の奥から 狼の遠吠えが聞こえてくる あれは血に飢えた冬の捕食者 かつての私に 似た奴らだ 目印もない
悠冴紀2016年2月29日詩『オーロラの宿る場所』傷を秘めてきた君に 贈りたいものがある 心の一端を見せてくれたお礼に オーロラを贈ろう そう、夜の終わりを告げる あの謎めいた曙の光だ 虹ほど馴染みやすくはないけれど 恐れる必要は少しもない あれは空の贈り物 そして夜を耐えた者の中に 色彩豊かに宿るもの ...