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悠冴紀のコトバの欠片
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詩『鮫々のように』
暗く 冷たい 水の中で 独り静かに佇んでいたい 冷ややかな眼差しを持つ あの鮫々のように 笑うことなく 馴れ合うことなく 誰も寄り付かないほどの深みに溺れて…… 差し伸べる手など 必要ない 人々が救いと信じるものが 私には死だ 現に私は 日に日に崩れ 朽ち果てて...
悠冴紀
2019年6月8日
閲覧数:325回


詩『黒い雨』
空が泣いている
深く深く 傷を負った空が
黒い涙を頭上から散らし
夜の大地に染みていく
雨が降る
見える者にのみ見える泥づいた黒さで
鋭い雨が降りしきる
警告のように 罰のように
汚れた大地を打ち付けて
何が空を切り裂いたのか
昨日の不実か 明日の残酷さか……

悠冴紀
2018年9月14日
閲覧数:25回

詩『γρύψ(グリュプス)』
ありがとう
さようなら
今おもむろに この大地を離れ
いつかのように羽ばたいていくから
どうか皆 私を手放して
あの懐かしい アッシュブルーの空
何者をも囲わない 私なりの故郷へ
記憶とともに 解き放って――
誰かを受け入れる腕ばかりが成長し
いつの間にか 翼が退化してしま

悠冴紀
2018年4月2日
閲覧数:34回


詩『氷の道標』
蒼白い雪を被った鋭い針葉樹林を
私は手探りで駆けていく
どこから来たのか
どこに向かっていたのか
時折わからなくなる自分がいる
今はそれでも
走るほかない
凍てついた樹海の奥から
狼の遠吠えが聞こえてくる
あれは血に飢えた冬の捕食者
かつての私に 似た奴らだ
目印もない

悠冴紀
2017年12月15日
閲覧数:53回


詩『曼珠沙華』
作:悠冴紀 赤い大地 血のような 炎のような 曼珠沙華が咲き誇る 鮮やかな赤 毒々しくも繊細で 雨ざらしの野に 凛と伸びる 曼珠沙華が萌える 混沌の記憶の中に 血のような 炎のような 一面の赤 ―― 無彩色の季節を越え 今 再び 懐かしいような 初対面のような...

悠冴紀
2016年9月23日
閲覧数:190回
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