夜の深みの彼方より 真っ直ぐに地球を見下ろす宇宙の眼 その白銀の眼差しに洗われて 夜の世界が今 輪郭を露わにする 混沌の闇の底から モノトーンの街並みが浮かび上がる 主張を成さず鏡となり 陽を映して天地を見通す 流れゆく星までもが その超然たる姿に感銘を受けたように 夜空にはっきりと軌跡を残していく 地表を取り巻く大気までもが 圧倒されたように沈黙を保っている 白銀の眼差しに洗われて──
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※1995年(18歳当時)の作品。 注)この作品を一部でも引用・転載する場合は、必ず『悠冴紀作「白銀の瞳」より』と明記して
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