しばらく間があいてしまいましたが、2018年のリコリス日記、
六甲、万博記念公園、馬見丘陵公園に続く第四回目となる今回は、大阪府豊中市にある服部緑地篇です。
私が最初に訪れたのは、まだまだ暑さが猛威をふるっていた8月29日です。
ここは同じ大阪とは思えないような都会のオアシスで、広大な敷地に、競技場や乗馬センター、音楽堂や古民家博物館など、様々な施設を有する公園です。植物園はそのうちのほんの一部なのですが、小規模な割に内容が濃いというか、樹木一本一本の形状や並び具合が絶妙に優美で、ゆったり歩いて森林浴を愉しむだけでも充分満足できる居心地のいいスポットです♪ 特に目当ての花が咲いていないときでも、ついフラッと訪れてリピしたくなります ( ´艸`)
今年はじめにリコリス情報を色々集め、なるべく近場で取材・観察できる場所を探してみたところ、他では見られない複数の種類のリコリスが咲く有力な候補地として、ここを見つけました。今年はこの都市緑化植物園が、リコリス取材のメインになるかもしれない、と思って小まめに開花情報をチェックしていた私は、そろそろリコリスが咲き始めたとの情報を得るなり、初訪問の服部緑地へ飛んで行きました。満開にはまだ数週間早く、フライング気味だとわかっていても、行かずにいられませんでした(^^;) これまで訪れた中では、鶴見緑地公園に次いで二番目に近い公園ですから、リコリスの成長を蕾の段階から見守りながら、今後二度三度訪れればいいことだ、と思いまして ^_^;
結果はこの通り 👆
予想通り咲き始めたばかりで蕾が多かったけど、万博記念公園のときよりは、比較的にしっかりと開花した状態のリコリスも見られました ^_^;
ちょっと花びらが幅広で、以前うちのバルコニーで育てていた『ゴールドフレーム』という園芸種に似た感じの黄色系が一輪(黄色でメジャーなのは「ショウキズイセン」ことリコリス・オーレアなので、たぶんそれだと思いますが)と、馬見丘陵公園で見かけたのと同様、色は真っ白だけど花びらの感じがナツズイセン(リコリス・スクアミゲラ)っぽいのが数本。園芸品種のヘイスパーか、オフホワイトという種類のリコリスに似ているな、とも思うのですが、定かではありません m(_ _)m 💦
あと、まばらにパラパラと、ピンク系のリコリスが咲いていたのですが、こちらも詳細な種名を記したネームプレートがなくて、何という種なのか特定できませんでした 💦 開花時期や色あいから、「たぶんあれかな?」と思いあたる候補はあるのですが、私の知っているリコリスとは微妙に色形が違っていて、確信が持てず…… (・_・;)
目に見えて明らかに「これはナツズイセン(リコリス・スクアミゲラ)だな」というのもありましたが、左下の画像↙のように、花びらにピンク筋の入ったリコリスが謎でして。。。 おそらくインカルナタ種だろうと思われるのですが、うちのバルコニーでかつて開花したリコリス・インカルナタは、ベースが乳白色でピンク筋が入っているだけだったので、全体にピンクがかったここのリコリスは、似ているようでもやはり違うw 園芸種のセンチメントという品種のリコリスなら、ピンクの花びらに紅色の筋が入るタイプなので、その可能性もあるなとは思うのですが、こういう公園や植物園で扱われるのは、大抵、よりメジャーなインカルナタの方でしょう。(←間違っていたらスミマセン m(_ _)m)
まあ、馬見丘陵公園でも、園内で別の種のリコリスと自然交配して、微妙~な中間色に色づいてしまっているリコリスを多々見かけたので、ここのも何か別の種と結びついて、元々は白ベースのインカルナタだったのが、だんだんピンク色に色づいてきただけなのかもしれません (;^_^A もしそうだとしたら、これもまた、ここでしか見られない新種のリコリスということになりますね(笑) ある意味すごい貴重なことです。
……実際のところは、ここに何が植えられていたのか、植物園の関係者に確かめない限りわかりませんがwww
あ、ちなみに、一緒に画像を載せている一輪咲きのピンクの花↗(背景に建物が写っている方)は、ヒガンバナ科タマスダレ属のサフランモドキです。なんとなく気になって撮影しておいたら、実はこれも同じヒガンバナ科だったんですね。リコリスの遠い親戚、といったところでしょうか?
リコリスやその遠縁の種も含め、そんな園内の花々を
アルバムにまとめておきましたので、よろしければ是非ご覧ください▼
植物園の外側ですが、同じ公園の敷地内にある円形花壇の写真もありますよ(^_-)
さて、まだまだこれからが本番で、今は数少ないリコリスをしかと観察したあと、私は「せっかくここまで来たのだから」と、同じ公園の敷地内にある日本民家集落博物館を訪れました。その名の通り、日本の民家の昔の暮らしぶりが窺える渋~い博物館です♪ けっこう好きなんですよね~、こういうところ♪
中は思っていたより広くて見どころがいっぱいあり、私なぞはもうウハウハ状態でした ( ´艸`)
猛暑のおかげで人が少なく、殆ど貸し切り状態で見学できたので、何やらすごい贅沢な気分になれました♪
でもリコリス好きの私にって、本当の贅沢は別にありました。
下の画像をご覧ください▼
そうです!
先に訪れた植物園では、全体的にまだ蕾の状態のものが多く、満開には程遠い咲き具合だったナツズイゼンが、何故かここではすでに満開で、見事な群生が見られたのです!! \(^o^)/
これは予想外でしたねー。まさかこちらでこんなにいっぱいリコリスを見られようとは、なんという幸運!
種類は一種類、ナツズイゼンのみでしたが、これだけしっかりと群生していれば、充分です!!
万博記念公園で見られずに終わってしまった群生を、年内に見られて本当に良かったです 👍
📷 日本民家集落博物館のフォトアルバムはこちら
ところで、リコリス(ヒガンバナ科)の花と言えば、前々から私のブログをご覧いただいている方々なら、「悠冴紀は今年もきっと明日香村へ行ったのだろう」と思っていらっしゃるかもしれませんが、残念ながら、今年は珍しく行きませんでした。毎年のように彼岸の時期を狙って明日香村を訪れていた私ですが、今年ばかりは、いつもとは違う場所で、これまで見たことのない種類のリコリスを取材しに行きたかったため、あえて初挑戦の他のスポットに狙いを定めてきたのです。
本当なら、滋賀県の琵琶湖周辺にある彼岸花の名所へも行く予定だったのですが、9月はじめの台風21号によるダメージが大きすぎて、ちょうど彼岸花の開花時期に立入禁止状態になってしまい、諦めざるを得ませんでしたw
なので事実上、この服部緑地公園が、私が今年訪れたリコリス・スポットの最後の地、ということになります。
ですが実は、ここ服部緑地も、台風21号の影響で甚大な被害を受けた場所の一つでした ⚡
何しろ今年は、いつもならうまい具合に大阪を避けていく台風が、例外的に直撃コースを取りましたからw
隣の奈良県にある馬見丘陵公園の方は、台風後ほどなく開園していて、その後私が訪れたときにも、思ったほどの影響は見られませんでしたが、ここ服部緑地の植物園は、「台風21号の影響により皆様の安全を確保できないため、当面植物園は閉園します」とのことで、かなり長い間休園していました。それもよりにもよって、毎年リコリスが満開になるはずの一番重要な時期に!!( ノД`)シクシク…
一体いつになったら営業再開するんだろう、今年のリコリスに、枯れかけの時期でもいいからどうにか間に合わないものか、とハラハラしながら、心配で度々植物園のHPをチェックしていると、台風による倒木の様子など、被害状況のすごさがわかる画像がいくつかUPされて、愕然としました 😨 上の画像 👆 のように、木々の並びを見ているだけでホッと安らげる、緑が売りのスポットだったのに、一本一本に歴史のあるその貴重な樹木自体が、ああも無残にバキバキに折れたり、根元からごっそり抜けて倒れてしまうなんて ( ̄ロ ̄lll) (´;ω;`)
「たとえリコリスの時期が過ぎても、ここは紅葉もさぞかし美しいだろうな~🍁✨」と、今後に期待しまくっていた場所だけに、大いにショックでした ( ノД`)シクシク…
しかーし!!!
ご安心ください!
上の画像は、実は台風後の9月28日に撮影したものなんです!
台風後一ヶ月近い閉園状態を経て、9月27日にようやく再び開園したこの都市緑化植物園に、翌日早速様子を見に行ってきました! 本当ならリコリスが第一目的のはずでしたが、この日はもう、心配で心配で、とにかくこの植物園がどう様変わりしてしまったのか、あの美しいスポットが災害でどこまで損なわれてしまったのか、恐る恐る様子を確かめに行った、というのが真相でした。でもさすが、長い間閉園していただけあって、その間に関係者の方々が相当な執念で原状復元に勤めたものと思われる、見事な復活ぶりでした! 👏
もちろん、中には下の画像☟のように、痛々しい状態になっているところも、部分部分見られました。
でも全体には、あの台風がウソであったかのように、元の美しさを殆どそのまま保っている感じで、ホッと安心しました 😌
いやあ、まさに努力と執念の賜物ですね!
閉園中に被害状況を画像で見たときは、途方に暮れるほどひどい状態だったのに、よくぞここまで復元してくれました!!
関係者の皆様、どうもお疲れ様でした (。-人-。)
まだまだ手入れの必要な箇所はあると思いますが、ひと段落ですね 💨
さて、そんな、困難を乗り越えて復活した都市緑化植物園で、「さすがにもう殆ど枯れているだろう」と諦めかけていたリコリスの花々の、2018年度最後の輝きを写真に撮りまくってきたので、まずはそちらをご覧ください▼
いかがですか~?
そうです! 思ったよりも咲き残っていたんですよ!!
特に皆さんもよく知る紅い彼岸花(リコリス・ラジアータ)は、見事な満開っぷりで、園内のあちこちで見かけました!!
また白花曼珠沙華(リコリス・アルビフローラ)や、ショウキズイセン(リコリス・オーレア)と見られる黄色系リコリスも、かなりの本数で群生していました!✨ お見事です!!\(^o^)/ 👏
園の修復に当たった方々が、この麗姿をどうにか一般の人たちにも見てもらいたいと思って、ギリギリセーフで開園できるよう間に合わせてくれたのかもしれません (^^♪ 嵐のあとの荒れ果てた大地からでも、逞しく芽を出し凛と茎を伸ばしていくのが、彼岸花のすごいところ。「さすが!」と言いたくなるような野生の底力を発揮してくれたこの子たちの姿を、こんなときにこそ見てもらいたいものですよね (^_-)-☆ 『死人花』とか『幽霊花』など、禍々しい異名で呼ばれてきた花ですが、この場においては、死よりも再生・復活の象徴のようでした 💪
って、単にリコリスびいきな私の都合のいい解釈ですが(笑)
そうそう。もちろん、ここに咲いていた花はリコリスだけではありませんから、他にも色々撮影してきましたよ 👆
シュウメイギクやコルチカム、コスモスなど、秋の花々が盛りだくさん ❁
台風後の写真もフォトアルバムにまとめておきましたので、是非ご覧ください▼
紅葉シーズンにももちろん来園する予定なので、今後の秋レポもお楽しみに(^_-)-☆
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