愛に飢える者を大勢見かける 孤独を避けるためだけに誰かを求め 愛する以上に愛されようとする けれど愛とは相互のもの 己だけのためには 成り立たない 愛を賛美する者を大勢見かける 旋律に載せ 色彩を加え 世界中で謳われる けれど愛とは諸刃の剣 憎しみ以上に相手を傷つけ 凄まじい破壊力を発揮する 愛を説く者を大勢見かける まるですべてを解決する答えであるかのように 目指すゴールにその名を掲げる けれど愛とは難解なもの それ自体が永久に未解決の謎 人々を更なる迷宮へいざなっていく 愛とは…… 色も形もなく不可視なもの 一体誰がそのために彷徨っただろう 往々にして目の前にあると知っていれば 愛とは…… 重くて危うく 責任を伴うもの 一体誰に迷いなく愛せただろう それが時に最愛の者の死さえ招くと知っていれば 愛とは…… 求めるも 与えるも 抑制を要し 取り扱い困難にして 繊細なもの 一体誰を愛で導こうと思えただろう 自身にも掴みきれはしないと自覚していれば 愛とは…… 尚も 人々に切望され 尚も 人々を魅力して… 愛とは……… ………………………
※2012年11月の作品。 よくある切なくて美しい恋愛の詩・・・ではなく、残念ながら(?)、書き手がこのニヒリストの悠冴紀なので、非常~に重た~い深刻な愛を表現しています A^_^;) それも恋愛に限定の話ではなく、友愛や家族愛やペット愛(笑)さえも含めて、広義なテーマでの愛の話です。 最後の「・・・・・・・・・」は、そのテーマがあまりにも難解で重すぎるため、もはや表現するに相応しい言葉も見つからない、ということで、言葉以上に多くを物語る重~い沈黙で締めくくっています f^_^;) ハイ、そうですヨ。ここで表現したのも愛というもののほんの一部。もちろん私にだって語り尽くせやしないのです、愛ってヤツは・・・・・・・・(← そして最後はまた沈黙:笑)
注)私の作品を一部でも引用・転載する場合は、必ず『悠冴紀作』と明記してください。 自分の作品であるかのように公開するのは、著作権の侵害に当たります!!
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