涼やかな夜風がカーテンを揺らし
祭りに賑わう人々の声を運んでくる 遠いどこかから微笑ましげに 夢を抱きしめる子供たちの声 夢を思い出した大人たちの声 遠くに灯る屋台の明かり やがて街は眠りに就き 夜風が余韻を運んでくる 微かに残る声の木霊を吸収して 涼やかな夜風が流れ込む 街を見下ろす窓から窓へ 通り抜けていく夜風に吹かれ 囁くような声の余韻に 私はそっと微笑んだ
※2005年作。 私は昔から、大勢の集まる場所でワイワイ騒ぐのが苦手なタチだったのですが(←小中学校の修学旅行などでも、団体行動を嫌がって一人抜け出し、予定外のところを勝手にほっつき歩く単独主義者でした m(_ _)m)、何故だかお祭りどきの賑わいを、中心部から外れた場所でひっそりと眺めやるのは、情緒深くて好きでした (^_^;)
私と同じく人ごみを避けがちだった親友と二人で、祭りの度に人気のない穴場的な場所を見つけてきては、よく遠目に夜店や花火の灯りを眺めたものです。夏の夜の深い空の下で、静かに夜風を感じながら。
注)私の作品を一部でも引用・転載する場合は、必ず『悠冴紀作』と明記してください。 自分の作品であるかのように公開するのは、著作権の侵害に当たります!!
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