実際に行った日からずいぶん日が経ってしまいましたが、
本日からようやく待望の(?)アクアワールド大洗日記スタートです!!
……え? はい、そうですよ。
「スタート」ということは、今回で終わりではないんです。
書きたいこと、載せたい画像、披露したい動画が山ほどありますから、
気になる鮫々の話題を中心に、隔日で順繰り日記にUPしていきます。
先月、この詳細ブログに先駆けて「アクアワールド大洗のサメたち」というページをHP上に作成したんですが、ご覧いただけたでしょうか? アクアワールド大洗は、堂々とサメの飼育数日本一を謳い、サメのシルエットをロゴにしている水族館だけあって、さすがにサメの種類が多い!! 私の薄っぺらな知識では及ばないようなレアザメも山ほどいれば、他の水族館ではお目にかかれないレベルの巨大な個体もいっぱいいて、鮫ファンの私は、入館するなり目がハートになり、我をも忘れてウハウハ状態になってしまいました(笑) 予定通り年パスを購入して三日間入り浸っていたんですが、それでも足りないくらいでした A^_^; もし近所に住んでいたら、きっと毎週欠かさず立ち寄っていたことでしょう 💦
さて、そんな鮫三昧な水族旅でしたが、アクアワールド大洗の鮫々から、
まず最初に日記に取り上げるべきは、やっぱりこの子たち 👆でしょう!
貫禄抜群で一際目立つ巨体の鮫々、ネズミザメ目オオワニザメ科のシロワニたちです!!
シロワニは、大きくて3mを超すサイズにまで成長する大型のサメにしては、比較的に大人しくて飼いやすい安全種であるため、飼育している水族館は多いのですが、大抵大水槽に1尾いるだけか、多くても3尾までです。それがここでは、なんと7尾もいるのです!!\(◎o◎)/
ここアクアワールド大洗のスタッフの方々は、シロワニたちを
「No. 1」とか「No. 2」とかいう具合に、番号で呼び分けていらっしゃるらしく、
水槽前のパネルに個体別の番号と、外見的特徴による見分け方が書いてありました。
でもサメ好きの私としては、やっぱり番号だけで区別するのは味気ないというか、何やら囚人番号のような気がして気の毒に思えたので(笑)、自分が特に気に入った個体にだけでも、できればちゃんとした名前をあげたいな~と思い、またしても勝手に呼び名をつけてしまいました σ(^^;)
まず、私のイチオシはこの子!👆
第一背びれに切れ込みがあるのが特徴の、スリムでキリッとした男の子です。パネルには「No. 4」と書かれていたんですが、私は「シルバー」と名付けました☆彡
👈 左の画像はそのシルバー君の正面顔(というか斜め前からのショット)です。なかなか可愛らしい顔だちをしているでしょう? ここの水槽の中では比較的に若い個体だというのが、この顔立ちからも なんとなくわかります。体色が薄いので、シロワニ特有の模様も側面にはっきりと見えて、実に美しい子です。
次にご紹介するのは、「No.6」の「伊雑宮ジュニア君」です▼
……え? なんだその違和感のある呼びにくい名前はって?
伊雑宮(いざわのみや)というのは、以前の日記にも書いた通り、七本鮫の伝承が残る伊勢神宮の別宮のことですが、
その名称をそっくりそのまま頂戴して、私が勝手に名前をつけたサメが、他にもいましたよね (^_-)-☆
はい、そうです。私が「心の恋人」と慕っている須磨海浜水族園のシロワニ殿、伊雑殿下です。
(※過去日記参照 👉 「鮫にも名前を!」)
そこで、上のジュニアの画像をよく見てください。
ほら、頬のあたりに穴というか傷跡があるでしょう?
須磨の伊雑殿下は左の頬に、ジュニアの方は右の頬に こういう穴があいているんですが、
それがちょうど合わせ鏡に写したような対称の位置なので、重ね合わせずにはいられなかったんですよ。
ジュニアに会うのは初めてなのに、何やら初対面とは負えない親しみを感じられて… ね (^^;)
そんなわけで、ちょっとヤンチャで気鋭に満ちた目つきの この若いシロワニ君は、
「伊雑宮ジュニア」に決定です!! 呼びやすいよう短縮して、「伊雑ジュニア」とか「ジュニア」とだけ呼んでもいいと思っていますが ♬ 皆さまも是非お見知り置きを (^_-)-☆ 今後大洗の水族館に行く機会があれば、一度彼等を捜してみてくださいね ( ´艸`)
さて、次にご紹介するのは、先ほどの二尾よりも以前からここの水槽にいる大先輩、「No. 3」のジュリアちゃん♀です。名付け親は、今回現地でご一緒させていただいたHN無糖歯痛さん(← ナイト・ファイターと読むのだそうな:笑)です。
このジュリアちゃんは、年上だけあって他の個体よりも明らかに身体が大きく、
少しポッチャリ目の大らかな女子です☆彡 なんと、私が一人で訪れた最初の2日間よりも、無糖歯痛さんと訪れた3日目の方が、明らかに頻繁に水槽の前面に出てきて、チラッ チラッとこちらを見てくるのがわかりました。地元水戸に実家があって、ジュリアちゃんに会うべく頻繁にこの水族館に通っていらっしゃるだけあって、どうやらジュリアちゃんの方も無糖歯痛さんを認知している模様!! \(◎o◎)/ すごいですねー! すっかり心の恋人同士(笑) 私も早く須磨の伊雑殿下に認知してもらわなきゃ! 💨
ちなみにこのジュリアちゃんは、過去に何度か妊娠したことがあるとのことですが、残念ながら出産には至らずじまいw
やはり水族館における大型鮫の繁殖というのは、まだまだ課題が多いようですね(泣)
なんとか頑張ってほしいですねー(>_<)
シロワニは見た目が怖いという理由だけで、何の害も成していないのに不当に虐殺されてきた歴史もあって、絶滅が危惧されている一種です。
でも何より問題なのは、やはり食物連鎖の頂点であるがゆえに、繁殖力が弱いこと。
以前の日記でも少し触れましたが、シロワニを含むネズミザメ目の鮫々は、へその緒がなく母体から直接栄養を得ることができないため、子供は生き残るため、母鮫のお腹の中でまず共食いをして、自分の兄弟姉妹に当たる卵や胎仔を栄養にしなくてはなりません。望むと望まざるとにかかわらず、そういう運命を背負って産まれてくるのです。そんな熾烈な生存競争を経て、どうにか子宮の外に出てくるのが、マックス二尾までです。(← 子宮が二つあるので、多くても二尾まで。でも大抵は、共食いを勝ち抜いた最強の一尾だけ。その残った一尾も、共食いの過程で負傷するリスクが高いため、誕生してきた時点ですでに傷付いていれば、無事に成長していくのは更に困難となります w) そして、母親のお腹の中で長い時間をかけてそれなりのサイズに成長してから出てくる卵胎生という方法で、産まれてくるときには卵ではなく、人間と同様、赤ちゃんの姿でそのままズルッと出てくるわけです。
そんなこんなで、大変な道のりを経てやっとのことで産まれてきた貴重な一尾一尾。
それを理由もなしに、外見だけで悪者・害魚と決めつけて、食べるわけでもないのに ただ殺すというバカがいるのだから、とんでもないことですw 以前、頭に真上から銃弾を撃ち込まれて息絶えていた母子のシロワニの記事を見たときには、思わず涙が溢れました。と同時に、それをやった浅はかな人間(← どうせゲーム感覚で生命を弄び、強さの証明のつもりでやっただけの薄っぺらなド阿呆でしょう 💢 )に、銃口を向けてやりたい気分でした。「その空の脳天にも同じように風穴をあけてやろうか?」と ●~* ってか、正直、世界中の鮫ファンを集めて皆でボコボコにしてやりたいッス!! 👊
産まれる前から試練の連続で、
挙げ句、一部の愚かな人間のために更に種の存続が困難になりつつあるシロワニたち。。。
それだけに、ジュリアちゃんの今後には彼等の未来がかかっている、という気がしています。人間に襲われたり誤って網にかかったりする心配のない水族館で保護 ── とは言っても、繁殖ができずに毎回一代で終わってしまったら、本当の意味で種を守っていることにはならないと思いますので。言うは易しで、それこそ先の見えない非常に困難な道のりだとは思いますが、いつか水族館でもシロワニが次世代へと命を繋いでいけるようになることを、切に願っています (。-人-。)
最後にご紹介するのは、No.1のランアーちゃん♀です。
この子のことは、詳細日記を書くに当たって絶対に外せないと思っていました。
…… というのも、実はこの子、過去にアクアワールド大洗でちょっとした事件 … いや、事故が
起きたときの当事者の一人(いや一尾:笑)でして、私自身もちょっと誤解をしていた子だからです。
私の過去日記「須磨海浜水族園2016年6月~サメ篇」の中ほどで そのことについてチラと触れているのですが、このときの、ネムリブカという小型鮫をガブリとやってしまった方のシロワニというのが、まさにこのランアーちゃんだったのです!! 私のこのときの日記では、さもシロワニが狙ってネムリブカに食らいついたかのように書いていましたが、ここ大洗のシロワニたちについて、スタッフ並みに愛情をもって長年間近に見つめていらした地元の鮫ファン無糖歯痛さんによると、あれはあくまで摂餌の際に起きた不運な事故であって、ランアーちゃんにとっても危機的な出来事だったというのです。その誤解をとくのに最適な記事が、無糖歯痛さんのブログにありますので、皆様も是非ご覧ください! つい少し前まで誤解をしていた余所者の私の言葉で書くよりも、よほどよく伝わると思います!!▼
●「真相究明」
── いかがでしたか?
この事故、この話にも、実は続きがあって、
歯の構造上 噛み砕いたり噛み切ったりすることができず、小さいサイズの獲物を丸呑みにする摂食方法しか選択肢のないシロワニにとって、この事故で危うく呑み込みそうになったネムリブカは 大きすぎて喉を傷めたのか、あるいは吐き出すのもやっとで窒息寸前だったあの事故自体が、ショックが大きくてトラウマになったのか、(一見加害者と見られた)当事者のランアーちゃんは、その後なかなか餌を食べなくなってしまったようで、みるみる痩せこけてガリガリになってしまったようなのです。私が上に載せている写真 👆 でも、その痩せ具合がいかほどのものか、ご確認いただけると思います。見るからにお腹がペタンコで、ランアーちゃんの元の姿を知らない私の目で見ても、明らかに異常な細さとわかる痛々しい姿です (T_T)
▼シロワニ水槽の動画。ランアーちゃんも時折映っています。
関東圏在住の何人かに声をかけて、エントランスで待ち合わせをしていた三日目、予定より30分以上早く着いた私は、せっかくなのでまたこのシロワニ水槽の前に来て、待ち合わせまでの暇つぶしに鮫々を眺めていたんですが、ちょうどタイミングよくシロワニ水槽の鮫々に餌をやる「シャーク・ウォッチング」の時間でした。そのとき、これまたタイミングよく、私が陣取っていた水槽の右端のあたりに、飼育スタッフの方の姿があり、「3番二匹目。はい、次6番来たからもう一匹。あ、またレモン(レモンザメ)に持っていかれたw 今日8番頑張ってるなぁ」といった具合に、上から餌の小魚を投げ入れる係の人に随時指示をして、ナビゲートしていたのです。
これは絶好のチャンス!!と、思わずそのスタッフの隣にしゃがみ込んだ私。。。σ(^▽^;)
そのときに聞いてしまったのです。一番ことランアーちゃんが、いわゆる摂食障害のような状態でなかなか餌に反応せず、飼育員一同ランアーちゃんに食べさせるのに必死であること、このままではますます痩せ細って健康を害するかもしれないと、ひどく心配されていると思われるやり取りを。この日は、どうにか一匹だけ小さい餌の魚を食べたようですが、時間をかけてやっとのことで銜えさせた二匹目の魚のときには、かなり苦しそうにしていて、「あ、喉に詰まったか? あかん。吐き出すわw」と隣のスタッフさんw その声に私も思わず上を見上げ、水面近くでフラフラ、ヒョロヒョロと揺らいでいるランアーちゃんを、内心必死で応援していました。拳を握り締め、「ガンバレ! 元気取り戻して!!」と、心の中で叫びながら。
例の事故が起きたのは今から約二年前。
逆に言えば、二年も経っているのに、こんなにも後遺症のようなものが残っているのです。
色々と複雑な過程を持つミステリアスなシロワニのこと。人には想像及ばないほど、実はメンタル面でも繊細な生き物なのかもしれません。無糖歯痛さんも、頻りに「精神的なものが大きいんだと思います」とおっしゃっていましたし。
実際にランアーちゃんが何を考え、何を感じているかなんて、誰にも知りようがありませんが、あの事故を踏まえてのあの痛々しい姿を見ていると、涙が出そうでした。大げさに言っているのではなく、本当にそれほど心配な姿だったんですよw 以前自分が、半分は鮫ファンなりの自爆(自虐?)ギャクのつもりで、例の事故のことを時折笑い話にしたり、ブログでランアーちゃんを加害者のように書いたことが、大いに恥ずかしくなり、心底後悔しました (;一_一) その上で改めて、やっぱり来て良かった、とも思いました。自分の目で直接その姿を見に行かなくては、ここまでのことは理解できなかっただろうと思いますから。
やっぱりこの子たちも、私たち人間と同じ生き物なのです。計り知れない可能性と
奥行きと、人類など遠く及ばないほどの歴史を持った繊細複雑な命ある存在です。
勝手に何かわかったようなつもりになって、安易な中傷や侮蔑の対象にしてはならない
のは勿論のこと、大いなる敬意と慈しみをもって見守っていくべき貴重な生命なのです。
このランアーちゃんを見ていて、改めてそこを痛感・再実感して帰ってきた未熟な鮫ファン、
冴紀であります、ハイ 😞 (。-人-。) ゴメンネ、ランアーちゃん。。。
💡 あ、ちなみに、この子の名づけ親も、実は今回ご一緒した無糖歯痛さんなんです。
例の事故のあとで考えられた呼び名なんですが、その名を選んだ理由、そこに込められた
意味が、これまた深くて考えさせられるものがあって、泣かせるエピソードなので、是非
この無糖歯痛さんの記事をご覧ください 👉 「名前つけました」
これを読めば、きっと皆さんもランアーちゃんを含む鮫々に対する偏見が薄れて、
素直に応援したくなりますよ (^_-)-☆ 人間特有の問題点をしかと自覚した上で、ね (^^;)
それにしても、ここのシロワニたちは、どの子も一様に穏やかな眼差しをしていますね。
シロワニと言えば、本当は無害で大人しいのに、外見上はものすごい強面、というのが定説なので、ちょっと驚きました。(私の写真だと、ランアーちゃんは目が反射して白目をむいているような感じに見えるし、伊雑宮ジュニアもちょっと狡猾な感じに見えますが、生で見ると、怖いとか怪しげとか厳かな感じとか、ここ以外のシロワニたちに対して第一印象として抱くような威圧系の印象が 全然ないんですよね。単純に私の目が慣れてきたせいもあるかもしれませんが、ただただ可愛い 泳ぐツンデレたち、という感じで、ますますシロワニが好きになりました:笑)
ここのシロワニたちに比べると、鳥羽水族館の琴海ちゃん(←私が勝手に名づけた雌のシロワニ)の強面具合が、改めて祟り神級の威厳・ド迫力であることを再実感いたしました A^_^; 七本鮫伝説の残る伊雑宮(いざわのみや)と同じ志摩地方に君臨しているだけあって、やはり琴海ちゃんは存在そのものからして、海神白和邇命(=わだつみのしろわにのみこと)、つまり鮫神様の域なのかもしれない、と思えてきました(笑) いい意味で異質感満点で近寄りがたく、ホンットに貫禄ありますよ!???(^^;)
※琴海ちゃんについて書いた過去日記はこちら▼
※鳥羽水族館のサメ専用ページにも琴海ちゃんのド迫力画像があります▼
ではでは、最後にもう一言だけ、エールを送っておきませう。
元気に生き抜いてね、ランアーちゃん!!! 💨
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